◆  コラム その六二(慶祝 御結婚)

 千家国麿様・典子様の御婚儀
(『幽顕』特別号外より抜粋)

 各メディアが報道しておりますので、ご承知の方も多くいらっしゃることだと思いますが、高円宮典子様と千家国麿権宮司(副総監)の御婚儀が宗祠出雲大社に於いて、目出度く執り行われました。

 10月5日、御婚儀の日を迎えた朝の境内は清めの雨に包まれていました。この日の午前7時30分、千家国麿権宮司の使者として千家和比古権宮司(総監)が、高円宮邸代となった御宿泊所へ参上いたしました。典子様をお迎えする旨を申し上げる「入第の儀」をお仕えし、これを受けて典子様は出雲大社へと向かわれました。境内では、典子様と国麿権宮司の晴れの日を共々にお祝い申し上げようと、日の丸の小旗を手にした氏子を始め大勢の人々が集い、やがて境内は御結婚を祝寿する鮮やかな日の丸に染められました。そして、御婚儀の時刻である午前11時には境内を清めた雨も上がり、始まりを告げる煙火が打ち上げられました。貴賓館からは、髪を「おすべらかし」に結われ、黄色の袿に切袴を召された典子様と黒袍の衣冠で身を包まれた国麿権宮司を先頭に高円宮家、千家國造家のご親族が拝殿へ向いゆっくりと歩みを進められました。
 この時を心待ちにしていた境内の人々は一斉に日の丸の小旗を打ち振り、先々に「おめでとうございます」との絶え間ない歓喜の声が湧き立ちました。
 拝殿に入られた後、典子様は赤色の小袿と長袴にお召し替えをなされ、国麿権宮司と共に殿内へと進まれて御婚儀に臨まれました。 御婚儀は千家A比古権宮司(管長)の斎主によって斎行され、祝詞奏上の後、大國主大神と御后神須勢理毘売命がお示しになられた夫婦の道を説く「神誡」が斎主より新郎新婦へ諭されると、夫婦としての末永き契りを誓う「誓詞」が御神前へとお供えされました。そして、伊邪那岐命と伊邪那美命が天之御柱を巡られて夫婦の契りを交わされた御神蹟に神習い、御二人は殿内の「天之御柱」を巡られて御神前へと進まれ、玉串を奉られて深い祈りを捧げられました。続いて新郎新婦の固めの盃、そして御両家の固めの盃が交わされ、めでたく御婚儀が古式ゆかしく厳かに執りおさめられました。その後、御二人には拝殿前にて報道陣からの取材を受けられ、御両家ご親族と共に御本殿を参拝なされました。
 午後より国麿権宮司と典子様は千家國造館の神殿・霊殿を参拝され、國造館前にて行われた大社町西御領分による地元伝統の吉兆神事をお受けになられ、続いて神楽殿へ参拝なされて、神楽殿庭上にて奉祝実行委員会の主催により行われた地元の大社幼稚園児のお祝いの歌、また吉兆神事をお受けになられました。

 御婚儀の後、国麿権宮司と典子様には報道陣の取材に対して下記の通りにお答えなられました。

 ○ 現在のお気持ちについて
国麿権宮司
 「台風が近づいてきまして心配いたしましたが、無事に済みまして大変心が晴れやかでございます。沿道のたくさんの方からお声を戴き大変嬉しく思いました。無事に済みましてほっとしております。」
典子様
「御儀式が滞りなく済みまして、私もほっとしております。」

○ ご家族に対するお気持について
国麿権宮司
 「これまで、この年まで大変お世話になり、これからは二人力を合せて素晴らしい家庭をつくっていきたいと思っております。」
典子様
 「私は今までと変わりなく大変に愛情を注いで戴いておりますし、また私も愛情を注いでおります。」

○ 出雲での新生活について
国麿権宮司
 「町の皆様と共に、大神さまのもと末永く幸せに暮らしていきたいと思っております。」
典子様
「私も同じように思っております。」

高円宮妃久子殿下のお言葉
典子と過ごした年月を感慨深く振り返りながら、結婚の準備を進めてまいりました。本日、滞りなく結婚の儀が終り、安堵いたしました。多くの方に祝福していただいたことを感謝申し上げ、温かな幸せと喜びに満ち溢れた時が彼らを待ち受けていることを祈っております。婚約内定の時に申し上げたように、典子には親元で過ごした年月よりはるかに長い時を千家家の一員として生きていくことになります。宮司様ご夫妻を親としてお慕い申し上げ、その仰せに従いながら、國造家の一員として夫を支え、日々の務めを果たしてもらうよう願っております。
 また、千家家の皆様方には典子を温かく、しかし厳しくお導きくださるようお願い申し上げます。今まで学んだことや身につけてきたことが良い土壌となり、明るく笑顔のたえない家庭を築くことが出来れば何よりと存じます。

國造様ご夫妻のお言葉
本日、国麿と典子の結婚式を出雲大社の御神前において、めでたくお仕え致しましたことは大きな喜びで、ご縁に感謝の気持ちで一杯でございます。今後、大國主大神さまの和譲のみ教えを心として、二人が健康で幸せな人生を歩むよう祈っております。
 境内を始め沿道より多くの方々にご祝意を賜り、篤く御礼を申し上げます。ありがとうございました。